ご挨拶

 初めまして。鍼灸師の林弥生です。

 近年東洋医学が見直され、メディアでも多く取り入れられています。しかし、実際にはマッサージはあるけど鍼灸は受けたことがないという方が多いのではないでしょうか。おそらく鍼灸のイメージは本当に効くの怪しいとか、ブスブス刺すから痛い恐いが一般的と思います。

 実際には鍼灸の効果は科学的に解明をされていることもあります。また、二千年以上前からの名医と呼ばれる方々の研究や経験が引き継がれ現代に至っていることも多くあります。そのため施術の仕方はそれぞれの鍼灸師によって違います。西洋医学のような統一されたガイドラインもありません。

 当院は古典に基づいた日本伝統鍼灸の流れを受け継ぐ接触鍼による鍼灸です。もっと多くの方に、健康維持の手段として鍼灸を選んでいただけたらと考えています。

 

 病院で、看護師としてがんの緩和医療に携わっていた時の経験です。痛み・息苦しさ・身の置き所のない倦怠感などの症状を和らげ、その方らしく自律した生活を送れるよう医療チーム全体で頑張っていました。ある日全身がむくんで呼吸するのもつらい患者さんに、ほかの看護師が医療リンパドレナージを施しました。ゆっくりとした時間が流れ、呼吸も落ち着き、険しい表情がとても優しくなりました。すっかり魅せられた私は、その技術を習得するために仕事をしながらスクールに通うようになり、その先生が鍼灸師免許を持っていました。リンパ浮腫セラピストの資格を目指すと同時に、もっと自分の看護の引き出しを増やしたい!手で治療をする・手で癒やすことにとても魅力を感じ、後に鍼灸学校に進むこととなります。

 

 鍼灸学校3年の時の体験です。胃がんだった母を自宅で看取りました。習得したお灸をしてあげたら母はとても喜んでくれました。母の四十九日が終わりほっとした時でした。今度は、自分ががんになり手術と抗がん剤治療を受けることになりました。学校はなんとか卒業し、治療の合間に国家試験を受けました。しかし、治療のための点滴や病いへの不安から心身ともにかなりのダメージを受け、鍼を刺すこと刺されることについて深く考えるようになりました。身体に刺さない・痛くない・恐くない優しい鍼であることが重要だ・・・そんな時たどり着いたのが「刺さない鍼=鍉鍼(ていしん)」です。泉堂はり灸院で研修生として勉強、技術を習得する機会に恵まれました。皮膚にそっと接触する鍼です。鍼は刺さなくても効果が出るのです!がん治療中の方でも高齢者や妊婦、子供でも安心して受けられる優しい刺さない鍼です。

 

  さて、真波呂(まはろ)の由来ですが・・・

ここに至るまでたくさんの方々に支えていただきました。普段は人に頼ることが苦手な私ですが、皆様の支えがなかったら乗り越えられなかったと思います。そして、今まで出会った多くの患者さんに、人として看護師として成長させていただきました。ありがとうございます。真波呂はそんなたくさんの「感謝」の気持ちを表したくつけました。

 

 鍼灸はとても心地よいものです。日本伝統の鍼灸をもっと多くの方に知っていただき「真波呂に行くと元気になる‼」患者さんにそう思っていただける、そんな治療院を目指します。

 

 どうぞよろしくお願いいたします。

                                                                                         はりとお灸の治療院真波呂 林 弥生